レビュー by calla-lilyさん
他の方も書いておられたが、「ハゲタカ」以上の力作かと思う。
震災による原発事故からの復興。復興に伴う原発メーカーの国有化と、日本フェニックス計画。ウラン鉱山採掘権獲得に向けた国家間の闇取引。そして、政治家の独裁者への豹変。どれもが、とてもリアルに描かれている。震災を受けて、原稿を大幅加筆修正したという筆者の試みに感動まで覚える。
ストーリーが進むにつれ、白石と神林が首相の側近、記者として熟成されていく様も読み応えがある。私が思う本書のメッセージは、神林が主張する国民の政治への無関心に対する警告、そして、白石が忠実に自分の父の言葉を実践していた「己に克つ」、という二点かと思う。
清廉潔白が求められるが、必要悪も存在する政治の難しさ。そして、もうすぐ一年が経つ震災からの復興。他にも課題山積みの日本を救うのは日本人一人ひとりだと改めて思った。
レビュー登録日 : 2012年01月29日
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