その名の通り「ダライ・ラマに会うため」が目的の旅。
チベットって良く耳にする地名だけど案外何も知らない(関心を持っていない)自分に気づかされる。経済的に大きな影響力を持つ中国に対し、こうした現実をなんら改善出来ない世界。共産党の一党支配である中国国内で圧倒的な存在感をもつ彼は「亡かった存在」にしたい人物なのであろう。
日本人である我々は、何事もあいまいで、信仰という概念もあいまい。ソレが良いという人やゆるさが心地よいという事も一つの考え方としてアリなのであろうが、現在の我が国を取り巻く様々な出来事はここから原因があるのではないであろうかと考えさせられた。
チベット仏教の教えという、唯一絶対の考え方。ソレが人々の生きるプリンシブル(原理原則)であり、秩序の中心軸である。
自由を履き違えて振りかざす我らは、物質的な豊かさにある欲を犠牲にしてでも、精神的な基軸を求める時期に直面しているのではないだろうか。
隣国との様々な軋轢に対する、国としてのまとまりの無さや危機感の欠如、国内での震災被害者への支援の進行と政治など様々な出来事を通じて深く考えさせられる1冊であった。
読書状況:読み終わった
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興味津々
- 感想投稿日 : 2012年9月18日
- 読了日 : 2012年9月18日
- 本棚登録日 : 2012年9月13日
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