十二歳

著者 :
  • 講談社 (2002年4月5日発売)
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感想 : 26
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十二歳のさえのポートボール大会のシーンから始まる。

このポートボールの響きだけで、自分の小学校6年生の記憶がよみがえる。
今もポートボールってやるのかな~私たちの少し後の世代は、ミニバスケになってしまったような記憶があるのだけれど~

さえは小田原あたりの小学生。
亡くなったおじいちゃんとの思い出、ポートボールの名コンビのみどりちゃん、でも学校のチームに所属することになり、微妙に変わっていく二人の関係。
ちょっとした違和感から、さえはポートボールチームをさぼる。
身体の成長と、気持ちの成長がマッチしない気持ちの悪さ。
頭痛。
そして感じる自分が自分でないような感覚、人間離れ。

ここからの数年間の時間は本当に辛い、その幕明け。
これを越えないと人として一人前になれないのだろうか。
その後の人生を生き抜くために試されているのだろうか。
誰しも同じように、気持ちの悪い感覚のままでいるのだろうか。

あの頃、毎日鼻血がとまらなくて、死んじゃうんじゃないかと思っていたなぁ。死ななかったし、自然に鼻血もでなくなったけど~

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年6月19日
読了日 : 2013年6月19日
本棚登録日 : 2013年6月19日

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