時間SFの中でも、「タイムスリップ歴史改変モノ」がある。なんらかの事情で過去に飛ばされ歴史を改変しようとするもの。「戦国自衛隊」とか…、えーとあとなんだっけ?昔のNHK少年ドラマの「幕末未来人」、最近のドラマ「仁」とかもか。
と、その中で古典といわれるのが本書。アメリカ人歴史学者が古代ローマにタイムスリップ、中世の暗黒時代への突入を回避する話。ところが、しまった! 世界史が赤点だった…ので、まったく歴史的事実がわからずおもしろさも半減、いや1/4減。
まったくの文系の人間が、この時代で何を発明するかというと、まず蒸留酒、次に活版印刷、そして高速通信のための通信塔! コミュニケーションにおける技術革新を行うというのは面白い。
小説が書かれたのが1939年。舞台となるイタリアはまさにムッソリーニによるファシズム政権下。そう考えると、「闇よ、落ちるなかれ」とは意味深。
解説を書いているのが、団精二! 荒俣宏が翻訳をするときに使っていたペンネームである。
ちなみに、本書は、ブックオフの100円コーナーで発見、20%オフの80円で手に入れる。後で調べると、アマゾンでは15,000円の値をつけているところもあるのにびっくり。せどっちゃうよ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2013年5月13日
- 読了日 : 2013年5月13日
- 本棚登録日 : 2013年5月13日
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