しっかり見てみると、あぁもうこれはとんでもない作品だなと。
美術、音楽それらもありますが、「女」という生き方に対して男性の監督がここまでつきつめたのかという驚き。
幸せとはなにかを考え、「誰かにとっての幸福」と「自分の生き方」の差異は現代にも通じるところもありますし
なにより、真綿でゆっくり首を絞められるようなおぞましさ、窮屈さ、それでも裏切れない両親。。。幸せになれたはずのかぐや姫の人生があんまりであんまりで。
帝のAGOなんて目じゃないです。ほんとうにただただ悲しい物語でした。
ですが悲観的なことばかりでなくて
両親は、、、翁は毒親ではあるけど幸せを考えてくれている。女童ちゃんなんてずっと味方でいてくれた
最後の最後に捨丸兄ちゃんとつかの間の自由・・・生きている感触をぐっとかみしめるわけですが。(現代倫理観でいったら不倫だし褒められるもんじゃない)あの飛んでいるシーンや強く抱きしめてシーンは体を重ねている暗喩とみていますが それはともかく
残酷な話ではあったけど、辛い苦しい悲しいことばかりではなかった。人間らしいといえばそうであって、月の人のかぐや姫の運命は、そこにそぐうことは許されなかった・・のかな
つらくかなしい話。
あと、伊勢物語をほうふつとさせたり、平成合戦ぽんぽこのオマージュがあったり?小ネタもちょこちょこあったように思います。もちろん原作とされる日本最古の竹取物語 それに到るまでも踏襲しているのでしょう。
しっかり見てみるととんでもない映画でございました。
- 感想投稿日 : 2017年6月23日
- 読了日 : 2018年11月10日
- 本棚登録日 : 2017年6月22日
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