TVJ (文春文庫 い 71-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2008年2月10日発売)
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感想 : 42
4

これ、五十嵐貴久さんのデビュー作なんだそうだ。
幻のデビュー作に手を加え、「別冊文藝春秋」に連載され
2005年に出版された作品。

あとがきの解説にも書かれているように
「TVJ」
本当に、妙なタイトル。

まるでDAIGOだ。

テレビジャック。
の、おはなし。


かなり、スリリング。

誰もが出入りするテレビ局。
それが、迷彩服を着て、銃を持って大勢の男たちが
ウロウロしようが、
誰も、不審に思わない。
それが、テレビ局。


ところが、綿密に練られたテレビ局ジャックだったのだ。
その狙い、
その条件。
人質。

すっごくスリリング。

高いビルの窓から落ちていった由紀子。
誰もが、転落死したものと思われていた。

ところが、
ビックリ。

ここからが、由紀子の生命力の強さの発揮。

見回りの犯人と鉢合わせたり
逃げても、逃げても追われる中
迷路のような職場が、特殊なテレビ局という作りで
由紀子の知恵と賢さが次々と描かれる。

警察もいるはずなのに。

番組ごと全国放送となったそれは、前代未聞の生放送となるけど
次は、由紀子は、どうやって
危機を脱出してくんだろう?と、

もう、読まずにはいられない。


五十嵐貴久さんの作品に
絶賛夢中です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 五十嵐貴久
感想投稿日 : 2017年4月29日
読了日 : 2017年4月29日
本棚登録日 : 2017年4月29日

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