ロシア帝国の華やかな社交界における様々な人間模様、人間関係、ひとりひとりの感情の微細な変化をこと細かく描かれているトルストイのその文才には感嘆した。
なによりも、国家とはまさしく幻想の共同体にすぎないことを思い知らされた。一個体としての人間の集合体で支えられている組織は、時としては皇帝の一声でダイアモンドよりも強固になることもあれば、逆に泡のように脆くなることさえある。国家は結局は人間によって支えられている。
個人的にはアンドレイ・ボルコンスキイの心情の変化は興味深かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年3月24日
- 読了日 : 2012年3月13日
- 本棚登録日 : 2012年3月24日
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