海外文学、売れないそうだし、実際自分もあまり読まなくなりました。
いや、しかし。
この「修道院回想録」、力強かったですよ!ねじふせられました!
そして、なおかつ面白い。
ポルトガル、18世紀、ジョアン5世治世下の話です。
大丈夫。私もジョアン5世とやら、初めて知りましたが(笑)、
歴史の話じゃありません。
兵士、バルタザルと不思議な力を持つ、ブリムンダの夫婦が主人公。
あることないこと、ないことないこと、強引に、不可解に進む物語。
確かに、すらすらすっすと読める文体ではありませんが、
やめられなくなる野蛮な力があるんですよ。
でも、この野蛮な力、ものすごく計算ずくなんだろうなとは思いますが、
この力にからめとられる幸せが感じられる読書体験でございました。
作者のジョゼ・サラマーゴ、ノーベル文学賞受賞してます。
「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」や
「百年の孤独」が好きな人なら、ぜひ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(海外)
- 感想投稿日 : 2009年11月29日
- 読了日 : 2009年11月29日
- 本棚登録日 : 2009年11月29日
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