ほんにきほんにっき。2009年8月からの記録。備忘のために。気が向いたままに。
ちまやさん
西村 賢太
新潮社 (2010年01月28日)
日本文学
『苦役列車』より面白い。天然の人かと思っていたが、かなり狙って書いてる。特にカタカナ語の使い方が絶妙にいい。「ニューアカデミズム」とか「エレメント」とか、あと「僕はスタイリストなので・・・」っていうのが繰り返し出てきて笑っちゃう。
ドヴィンガー 滝崎 安之助
弘文堂書房 (1940年)
ドイツ文学
第一次大戦下、ドイツの見習士官がシベリア抑留体験を綴った戦中日記。かなりロマネスクなところもあるが(訳者は「小説」としている)、実際に著者が経験した事実を基にしているらしい。著者は後にナチスに協力した作家で、そのためか今ではまったく忘れ去られてい...
小谷野 敦
筑摩書房 (2010年10月15日)
文学研究
桐野 夏生
文藝春秋 (2011年02月15日)
東 浩紀
講談社 (2001年11月20日)
日本新書
読んだのだけどまったく内容が記憶にない。不思議なくらい何も思い出せない。だけど、今手元にないから確かめようもない。自分がバカなのか、それとも、そういう本だったのか。もう一回読んで確かめる必要がありそうだ。
川上 未映子
文藝春秋 (2010年09月03日)
大阪弁の一種天才的な文体で、圧倒される。でも「結局、女には生理というものがあって、乳が、卵が・・・」とか言われると、なんだ、そんな結論聞かされるためにこんな読みにくい文章読まされてきたのか、と腹が立ってきて、途中で放った。だからつづきは知らない。...
シャーロット・ブロンテ 遠藤 寿子
岩波書店 (1957年04月26日)
イギリス文学
ジェーン・エアは偉いと思う。義母にさんざんいじめられ、家を追い出されたにもかかわらず、その義母に「死ぬ前にジェーンに言わなきゃいけないことがある」と呼びつけられると、「改心なさったのかもしれない」と急いで駆けつける。しかし、瀕死の床の義母は「あな...
金原 ひとみ
集英社 (2008年01月18日)
ほとんどウンコ。アマゾンのレビューどおりの感想だった。キーボードのエクリチュール(?予測変換とか?)とか言いたいときに、参照できる作品なのかなと一瞬思ったけど。まぁ、それにしてもウンコ。
円城 塔
講談社 (2012年01月27日)
『共喰い』よりも面白かった。安部公房の初期の短編みたいで、楽しい。
田中 慎弥
集英社 (2012年01月27日)
なんか中上健次を小さくした感じ。山田詠美が選評で、主人公の男の子が最後母親に生理用品を差し入れに行くところを批判して、「おまえなんかに生理の心配されたくねぇよ!」って言っていたけど、実際読んでみて、納得。さすがは詠美、詠美はさすが。
新潮社 (2010年02月26日)
ここ最近の著者の作品のなかでは一番面白かった。拒食症の美人モデルが、ずっと不倫関係にあるSで陰気なカメラマンと、たまたま騙されて会ったロックバンドのボーカル(若いときのウルフルズみたいな)との間で、揺れるというもの。ストーリーは単純だが、そこには「...
集英社 (2011年09月16日)
彼氏を女に盗られたゲイの恨みはこんなもんじゃないね。ルクルーゼの鍋は重いから、いい凶器になるよ。
山田 詠美
講談社 (2006年10月14日)
対談
詠美が対談の回ごとにピーコに「ちょっとしたプレゼント」(いちいちブランド品!)を持って来るので、その後のトークがほとんどその品物の話題に費やされてしまう。そんなの楽屋でやれ、活字にすんな。『ピーコとサワコ』の方がよっぽど面白かった。
黒井 千次
講談社 (2008年03月14日)
芥川賞選んでた人だから偉いんだろうな、と思って読んだら、やっぱり偉かった。書道でよく「字が枯れてる」(褒め言葉)っていうけど、まさしくそんな感じの文章。作風は、何か不気味で不可思議なことが起こりそうで超怖いんだけど・・・結局何も起こらない、という...
角田 光代
講談社 (2010年06月15日)
ベストセラーズ (2010年01月09日)
中川 成美
小沢書店 (1999年03月)
高橋 源一郎
講談社 (2008年06月06日)
河野 多惠子
文藝春秋 (2007年07月)
柄谷 行人
講談社 (2011年04月09日)
中上健次がかなり意図的な作家であることがわかった。よく勉強しているし、その勉強を作品に生かそうとしてる。でもどうなんだろう、柄谷の言うことどこまで本気で聞いてたのかなぁ。柄谷に調子を合わせて、「やっぱり『ドイツ・イデオロギー』だよな!」って言っち...
角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年09月01日)
桐野さんには珍しく失敗作だと思う。毒が足りないというのもあるが、まず主人公の医者が魅力的じゃない。パトリシア・ハイスミスだったら(作者は絶対この人を意識している)、もっと犯罪者の内面と交友関係を深くしつこく描いて、決して善悪の基準でだけじゃ裁けな...
阿部 和重
朝日新聞出版 (2011年07月07日)
阿部和重っていつのまにこんなえらくなったの?今活躍中の女性作家たちが、創作活動やプライベートにいたるまで、阿部に人生相談をするというていだが、何様という感じ。相談者たちのほうがおまえよりえらいし、小説家としてずっと上だわ、って突っ込みたくなる。と...
中上 健次
新潮社 (1993年07月)
前半は筆が荒れに荒れていて、普通だったら嫌になるぐらいだが、中上健次だからそれもマグマの胎動のように思えて逆にはらはらする。『枯木灘』の続編だが、見事にぶっ壊していて、秋幸はすっかり浜村龍造寄りの人間になってるし、徹は気が狂ってるし、竹村の家はす...
河野 多恵子
新潮社 (1995年10月)
とにかく文章がすごく下手。そのうえ瑣末な出来事をえんえん語るので、もうやめようかと何度も思うのだけど、そう思っていると、突然ぎょっとするような変態シーンが出てきたりするから困る。まだらぼけの老人が突然正気になって毒を吐く、というような感じ。これが...
神崎 繁
日本放送出版協会 (2002年10月)
ドイツ哲学
集英社 (1999年02月19日)
中央公論新社 (2011年01月22日)
読む人のジェンダーを問う小説だと思うし、それによって解釈が分かれる小説だと思う。「心も体もがらんどう」っていう感覚は、フツーの男性には理解しきれないだろう(かといって理解できるというも変だけど)。 ところで、赤ん坊を盗んだのは希和子だけど、家に...
金井 美恵子
河出書房新社 (1999年05月)
「書く」ことをテーマにした小説なのだが、実は「書か/けない」ところの方が重要である気がしてならない。一番最初のそういうシーンは、佐藤絵真が愛人と入ったホテルで「深紅の花柄のベッドの上に丸ごと置かれたニワトリ」を見たときの「うろたえぶり」をノートに...
文藝春秋 (2010年12月)
あいかわらずパラノで露悪的だけれど、文章が淡々としてていい。田村虎彦への理不尽な怒りとか、セカンドオピニオンに保険が効かないことへの憤慨とか、感情の動きや細部の載せ方がうまい。身内に病人が出ると、親戚同士で、あのとき誰それが見舞いに来なかったから...
おすぎ
ぺんぎん書房 (2005年07月)
エッセイ
おすぎって憲法改正に肯定的なんだ〜、と少し意外だった。他にも日教組批判をしたり、有事法制の欺瞞を突いたりしてる。あと文章に中断符(「……」)がやたら多いのも気になった。口で言うのと物で書くのとの重みの違いを自覚してる人だと思う。
丸谷 才一
講談社 (2003年06月10日)
最初から小説だと思わなければいいのである。というか、途中からこの本が小説であることを自然と忘れてしまう。『源氏物語』論であるのみならず、古典教育、小説というジャンル、文学研究の意味、日本語のレトリックなどについての著者の思いのたけが詰まっている。...
石原 慎太郎
新潮社 (2010年12月)
外観と内実が合わないことへの苛立ちがテーマとしてあるらしい。「先端的な学風」を押しつける学校とそれを装う学生達とか、理科の解剖の授業で「鰯」の代わりに「鯉」が配られるとか、あるいは「約束手形」の切り方とか、すべてがaccountの標準で裁かれる。それは人...
尾崎 翠
筑摩書房 (2007年11月20日)
芥川 龍之介
「鼻」というのはやっぱりペニスのことだろうと思う。禅智内供が「湯屋」に通う僧侶たちの「鼻」を観察しながら、思わず自分の「鼻」を触って「年甲斐もなく顔を赤らめ」るところとか、茹でた「鼻」を若い坊主に足で踏まれて「気もちのいい」と感じちゃうところとか...
斎藤 兆史
東京大学出版会 (2004年07月)
翻訳論、語学論、比較文学論として面白く、役に立つ小ネタ満載の対談書。仏文と英文の違いとして「英文学は語学の延長として読めるが、フランス語はそうはいかない」というのはなるほどと思った。ただ、「翻訳が翻訳されることはないというパラドックス」については...
平野 新介
朝日新聞社 (1997年08月)
フランス人文
朝日新聞の元記者である著者がドレフュス事件の被害者であるアルフレッド・ドレフュスの遺族を訪ねるルポ。事件の展開や問題点が手際よくまとめられており、巻末にある当時の新聞の部数比較も資料として興味深い。ただ「ユダヤ人を韓国人・朝鮮人に置き換えてみれば...
岡本 かの子
筑摩書房 (1992年02月)
この全集はセレクションがいい。「魚」の連作(『金魚繚乱』『鮨』)に「舞妓」物を対にするとこも憎いし(『老妓抄』と『雛妓』)、おまけで太郎への手紙を入れてるのも嬉しい。 林芙美子なんかと比べると、岡本かの子は徹底して芸術至上主義である。瀬戸内寂聴...
林 芙美子
筑摩書房 (1992年12月)
林芙美子は肉体と精神が完全に分離して互いに戦っている人だ。生活と芸術がと言ってもいい。男に「ロマンチストじゃない」と言われて真っ暗な部屋で「私だってロマンチストなのよう」と「声をたてて唄ってみ」るとことか、芭蕉の文章を空で言える男が粗末な住まいに...
有田 英也
みすず書房 (2000年12月)
ひとくちに「ユダヤ人」と言ってもさまざまなモダリティがあるが、特に第三共和制期フランスにおける「ユダヤ人」に関して言えば、nationという言葉の二義性(「国家」と「民族」)をこれ以上激しく体現したものはないだろう。本書が論じるのはまさにそのことで、「...
幸田 文
筑摩書房 (1993年04月)
幸田文の小説はキャラクター小説として読める。露伴というキャラの使い方が抜群にうまいのである。関係ないとこでも露伴がふらっと出てきて全体を締めるようななことをぽつり言う。言わせていると言ったほうが正しいかもしれない。幸田文は意外とフィクション作家だ...
河出書房新社 (1980年06月)
阿部和重がパクリでしかないことがよーくわかる。土地に根ざす狂気と、母親が「いくらきょうだいでも同じ家に若い者が二人もおったらあかん」と言わざるをえないような、家の孕むいびつで淫靡なもの。「郁男は二十四の齢に首を吊った。美恵は古市が安男に刺され死ん...
岩波書店 (1983年09月16日)
幼年期を再現することにかけて、中勘助の『銀の匙』にひけをとらない。生みの母の死、早逝した姉弟、継母との確執、露伴の酒乱、幸田家の面々はキャラが濃い。そのなかで著者はごく「普通の」人だったに違いない。だから『みそっかす』が書けたのだし、「みそっかす...
後藤 明生 竹田 信明
講談社 (1998年04月10日)
「とつぜん」財布が消えたとか、「とつぜん」彼はいなくなったとか言うが、この小説の主人公の場合「あったはずの私の外套がとつぜん消えた」ことが問題になる。しかし本当は「とつぜん」なんてことはない。そこには何らかの境界があるはずで、だから主人公は「あっ...
渋澤 龍彦
河出書房新社 (1990年02月)
デヴィ夫人についての冗談が出てくる。隔世の感。
吉行 淳之介 川村 二郎
講談社 (1988年05月02日)
語り手はフロイト信者で、エッチした女たちを精神分析をするのが癖になっている。だからか語りの展開が推理小説のようになっていて、全体として筋らしい筋はないのだが、飽きさせない。「暗室」のモティーフとしては、長兄の立身のために戸籍から抹消された白痴の兄...
大江 健三郎
講談社 (1990年03月05日)
高橋 たか子
新潮社 (1982年10月)
日本人がパリを描くと変な感傷や幻想が入るが、この小説に描かれているパリは等身大。まず主人公の女がアパルトマンを探すところから始まるのがそれらしい。それから教会の地下に導かれたり、フランス人カップルの三角関係に巻き込まれたり、雪山の修道院に引きこも...
松浦 理英子
河出書房新社 (2007年05月)
レズビアン小説で、現在から過去へと連なる三話形式からなる。第一話(『いちばん長い午後』)に出てくる、主人公の住む「欠陥アパート」は彼女と恋人たちとの関係性の重要なメタファーになっている。すなわち、流したものが下の階のトイレに行き着くようになってい...
綿矢 りさ
河出書房新社 (2007年04月05日)
著者がデビューしたとき、「なんだこんなもの」と嫉妬混じりに読み飛ばして自分を納得させていたが、今ごろになって冷静に読むと、やはりある種の天才だったと思う。 というか、“僕らの世代の作家”という感じがする。心は閉じてるのに五官は目一杯開いてる。綿矢...
菅野 賢治
青土社 (2002年10月)
フランス史三大“恥辱”の一つであるドレフュス事件を扱う。特に19世紀後半に勃興してきた科学信仰(心理学、筆跡学、人格測定法など)がいかに事件の捜査を誤らせたかを追究している。これほどドラマ(しかも三面記事的な)と教訓に富んだ事件はない。ドレフュスに...
文藝春秋 (2008年11月07日)
短篇集でどれをとっても面白い。どの話もいろんな意味で一線を超えちゃった人間が主人公で(この人の小説はみんなそうだ)、著者はその超える瞬間までも容赦なく激写する。『植林』『怪物たちの夜会』『愛ランド』『毒童』、いびつなタイトルのつけ方がまたいい。名...
谷崎 潤一郎
筑摩書房 (1991年05月)
谷崎の描く人間はみんな「秘密」を持ってる。「秘密」のない奴は美しくないからである。その名も『秘密』という作品では、「秘密」をめぐる恋の駆け引きが描かれる。「秘密」を共有しようとする男と、独占しようとする女(「この秘密をあんたに知られれば、あたしは...
デュルケーム 宮島 喬
中央公論社 (1985年09月)
小島 信夫 大橋 健三郎
講談社 (1988年01月27日)
「キャラ(=類型)」がない小説、つまり徹底的に「他者」しかいない小説。この小説での「他者」とは、言葉が通じない、何をやっても通じ合えない、付き合ってると「あんなことが起こったり、こんなことが起こったりするう!」めんどくさい人のことであり、そいつと...
J.K. ユイスマンス 渋澤 龍彦
河出書房新社 (2002年06月)
フランス文学
高橋 哲哉
講談社 (1999年12月)
日本人文
藤原 帰一
ロッキング・オン (2003年12月03日)
渡部 昇一
祥伝社 (2000年02月)
マルクス Karl Marx
岩波書店 (1971年01月)
ドイツ人文
シャルル・ジイド 泉 倭雄
角川書店 (1955年)
カーライル 石田 憲次
岩波書店 (1946年07月05日)
イギリス人文
エリアス・カネッティ
法政大学出版局 (1971年01月)
村上 春樹
新潮社 (1988年10月)
マルサス 永井 義雄
中央公論新社 (1973年09月)
「人口は、制限されなければ、等比数列的に増大する。生活資料〔=食料〕は、等差数列的にしか増大しない」(p.23)。 これだけおさえれば全部読む必要はない。
重田 園江
勁草書房 (2010年10月27日)
1890年代から台頭したフランスの「連帯主義」を紹介。アンドレ・ジッドの叔父で経済学者のシャルル・ジッドについて言及しているのが嬉しい。良心的で精緻な仕事。著者にありがとうと言いたい。
マルセル モース Marcel Mauss
筑摩書房 (2009年02月)
新潮社 (1974年07月)
元懲役忌避者の話。現在(戦後)と過去(戦中)の話が並行して進むつくりになっている。ただ『1Q84』みたいに章の区切りや改行といった親切はなく、何の指示もなく二つの世界がスイッチする。いわゆる「意識の流れ」というやつで、本作では抜群の効果をあげている...
今村 仁司
筑摩書房 (1994年09月)
日本思想
媒介形式としての貨幣、特に「死」(近代以降、文明社会から追放された観念)を制度化するものとしての貨幣について、ジンメルの思想、ゲーテやジッドの小説を例にとりながら、丁寧に分析。そのうえで貨幣のない世界が生み出すカオスを照射する。 ちなみに、ジッ...
内田 樹
文藝春秋 (2002年06月)
深沢 道子
社会思想社 (1992年12月)
昔、著者の講義に出てたことがある。見た目淡谷のり子で声が立川談志みたいだった。日本の臨床心理士第一号らしい。本書ではアメリカでのカウンセラー経験をもとにさまざまなエピソード(症例)を紹介。どれも皮肉のきいた推理小説ふうで面白い。ていうかほんとに小...
中央公論社 (1995年11月)
筑摩書房 (1999年01月)
童貞についてのエッセイだが、ほとんど研究書で、情報量から言っても新書の域を超えている。それに読み物として面白い。あとがきにこうある。「最近の私は研究とか評論とかの、しかつめらしく客観性を装って『私』の出てこない文章というのが嫌で・・・」。おのが主...
新潮社 (2011年01月31日)
村上春樹がきわめて“政治的な”作家だということがわかる。もっと言えば、きわめて“全共闘的な”。 ビートルズの「ノルウェイの森Norwegian wood』はジョン・レノンの洒落「彼女がやらせてくれるってわかってるのは素敵だよなKnowing she would」から来てるらしい。...
平凡社 (2009年07月)
「小説を書きあぐねたら、まず私小説を書け!」というアドヴァイスはなかば開き直りだが、一番実践的で嘘がないかもしれない。ただ、著者が言う「私小説」とは「自己暴露型」のもので、要するに“なさばな”要素がなければダメらしい。この手の著者のこだわりはちょっ...
新潮社 (2009年11月)
「辺境・日本」の長短所を歴史的事実に照らしながらダイナミックに分析。「辺境」とは「中華」の対義語だが、具体的には、中、米、国際社会に対する「辺境」をいう。「変化はめまぐるしいが変化する仕方は変化しない」(つまり、ずっと古いままの変換器を使ってる!...
筒井 康隆
新潮社 (2010年02月)
フロイト信者の本。「アホ」は人間にとって「潜在的バイアス」であり、本来的に「死の衝動」(自己破壊衝動)の一つであるという。要するに「アホ」=必要悪。それだけのこと。期待して読んだからか、物足りず。
新潮社 (2007年01月)
堀江 敏幸
中央公論新社 (2008年06月)
AにもBにも分類できない中間的=両義的なものに対する愛着を語る。「回送電車」はその代表。他に「餡デニッシュ」「踊り場」「トラクター」「河馬」「社会科見学」「アエログラム」など。ポストモダン的と言えばそれまで。 明らかにフランス語を書く要領で文章...
川上 弘美
文藝春秋 (2009年10月09日)
一言で言うと境界が融けてゆく話。自と他、生と死、主と客、もろもろの境界。重要なのは、そこを縫い合わせるものとして「固有名詞」があるということ。「命名」の力。登場人物の名が数字である理由(「京」「百」「礼」)。亡き夫が「名を呼んでくれ」と求めること...
鈴木 直
筑摩書房 (2007年01月)
青山 七恵
河出書房新社 (2010年03月05日)
「老人」と「若者」の組み合わせは最近の流行りなのか。『風味絶佳』(山田詠美)もそうだった。見るべきものとすれば、その間の世代(「老人」の子、「若者」の親)が抜け落ちているという点。 最終章は不要。その手前で終わってた方が断然よかった。
文藝春秋 (2002年10月)
文系学生の手引きになるような本。文章術や読書術の心得について説いている。前者で印象に残るのは「一文を頭の中で作ってから書け」「敬語は使うな」「前置きは不要」。後者には「本のページを破って読め」というのがあるが、これには少しひいた。 インタビュー...
文藝春秋 (1998年03月)
ちょっとペダンチックにすぎる。
三島 由紀夫
文藝春秋 (1996年11月)
エッセイと対談の組み合わせで、三島の思想をよく伝える。トピックとしては、文学とモラル、快楽の様式、和洋文化の比較、戦争、憲法、英雄など。 面白いのは、自らの政治的アンガージュマンを「法学部出身のせい」にしていること。「天下国家をオレがしょってる...
遠藤 周作
講談社 (1988年10月)
新潮社 (1991年11月25日)
翔んでる女の説教話をえんえん聞かされている感じ。説教話って。
司馬 遼太郎
文藝春秋 (1978年06月)
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