君主としての資質や心構えなどが書かれている。
君主ということは、その君主に賛同している人間、反対している人間、中立棚立場の人間、一見そう見えるけれど実は違う立場を取っている人間など、様々な考えの人間を統括する必要がある。
よって、この本の考えをそのまま現在のリーダシップ論などに当てはめたり比較することは、それ自体に無理があると思う。
しかし学ぶべきことは多く中世にこのようなことを考えまとめたことがマキャベリのすごいところだ。
思慮深い君主は、国内の賢人を数名選び、彼らにだけ自由に真実を話すことを許す。ただし、自分がした問いに対しての話のみで、他の議論は許さない。彼らの話を聞いた上で決断は一人で下す。また彼ら以外の誰にも耳を貸さない。
→現代は逆では?トップの周りが保身のため真実を話さず、下々のみが真実を話す。だから経営判断が現場の状況と乖離してしまう。
「決断力のない君主は、多くの場合中立の道を選ぶ」
「何かを説得するのは簡単だが、説得のままの状態に民衆を惹き付けておくのが難しい」
「恩恵はよりよく人に味わってもらうように、小出しにやらなくてはいけない」
「善い行いをすると広言する人間は、よからぬ多数の人々の中にあって破滅せざるをえない」
「大事業は全てけちと見られる人物によってしかなしとげられない」
「人間は恐れている人より愛情をかけてくれる人を、容赦なく傷つける」
「君主は、狐とライオンに学ぶようにしなければいけない」
「人間は邪悪なもので、あなたへの約束を忠実に守るものではない」
「人間は、手にとって触れるよりも、目で見たことだけで判断してしまう」
「運命は女神だから、打ちのめし、突きとばす必要がある」
- 感想投稿日 : 2014年1月19日
- 読了日 : 2014年1月15日
- 本棚登録日 : 2014年1月19日
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