クジラは誰のものか (ちくま新書 760)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年1月1日発売)
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感想 : 9
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sanctuaryを「聖域」と訳すのは一般的なのですかね?「禁漁区」「保護区」ではいけないのか?
いずれにせよ資源量の現状の議論がないと、ただの感情論になってしまうのは、捕鯨賛成側も反捕鯨側も同じだと思うのだが。
歴史があるからといって捕鯨していいって話にもならないだろう。特に日本のように「代替可能」な食料資源を他に有している場合は。
また生存利用と商業利用の二元論に対する批判はわかるが、商業利用が始まると、生存利用のみの場合と比べて乱獲の虞れが大きいのではないか、という懸念があるのもまた当然だと思う。そのような反論に対してはどう考えているのだろうか。

スーパーホエール論などは興味深い。
フランス、南米諸国の南極海の聖域化問題は、南極の実質的な支配への足がかり的なものであるとも感じられるので、捕鯨だけの問題じゃなさそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 水産関係
感想投稿日 : 2009年6月9日
読了日 : 2009年6月9日
本棚登録日 : 2009年6月9日

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