妖精配給会社 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1976年11月30日発売)
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本棚登録 : 2121
感想 : 84
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友人のすすめで読んでみた1冊。

日常の中に、現代における"非日常"を投入する事で、現代を生きる私達の中に潜む問題をピンポイントに照らし出していくショートショートを集めた短編集。
パターン化している部分や所謂"斜に構えた"印象を与える物語も多いので、その手の話が嫌いな人は苦手かも知れない。
だが、重い内容を扱う話も明るい文体で、舞台の設定も簡潔にまとまって、終始軽やかなリズムで描かれていて非常に読みやすく、星さんの凄さが表れている。

軽過ぎるものは読みたくないが、今はさっくり気軽に読みたいという人におすすめ。

本作の中では若干他と異なる雰囲気だが「ハナ研究所」のオチが効いていて、好きな作品だ。
「友だち」もやや異色だが、気に入っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: □■literature■□
感想投稿日 : 2010年6月23日
読了日 : 2010年6月23日
本棚登録日 : 2010年6月23日

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