ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景

著者 :
  • 羽鳥書店 (2010年7月9日発売)
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本棚登録 : 570
感想 : 58
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彼は日本の地域の物産や観光をテーマにしたデザインワークの第一人者と言われ、いわゆる都会のオシャレなアートディレクターやデザイナーとは一線を画す。
ローカルにとことんこだわり、何度も現場に足を運んで漁師や農家の方々とコミュニケーションを重ねながら仕事を進める、というスタイルを貫く。
その姿勢はカッコ良い。
自身も高知出身で地域愛が強いことも大きいんだろう。

「土佐一本釣り・藁焼きたたき」の仕事のエピソードが好き。「一次産業の現場にデザインが入りすぎると、何か違うものになる。漁師がデザイナーと組んで何やり始めたんだろう?という変な違和感が生まれる。デザインを極力少なめにセットすること。」との考え方にも大いに納得。

どの案件も、デザインを作るまでの過程に、依頼主との「絆」を感じた。こういう考え方の人が増えたら、デザインにもっと重きを置く文化が根付き、世の中に良いデザインが増えるのにな、と思い、梅原さんの活動を応援したくなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: デザイン
感想投稿日 : 2015年1月20日
読了日 : 2015年1月20日
本棚登録日 : 2015年1月20日

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