医者をどうやって選ぶべきか?
著者の実体験を基に書かれたフィクションで、一部実名で記載という前書きからも、この本の内容が現実に起きている医療現場の様子をかなりの部分再現していると想像できるが、普段何気なく掛かっている医者の腕前にも大きな差があるということは、あまり気にしたことが無い。また個人個人のモラルの問題も診療という行為に現れてくるということが良く分った。怖いことである。
優秀な外科であっても専門外の分野では、他人に任せなければならない。それが自分の肉親であり、しかも自分が分野こそ違え優秀であったなら。任せた医者が信頼に足りない人であったなら。それでもミスではないかという疑念を抑えることが本当にできるのだろうか?
当麻鉄彦の母親の手術後の経過からは、脳外科手術に及んだ執刀医の能力不足を非難する気持ちは無いのだろうか?
病気をするのが怖いと思わせる。たかが痔疾患一つでも、外科医の腕や技術しだいで後々に遺恨を残すことがあるなんて。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年10月27日
- 読了日 : 2007年5月15日
- 本棚登録日 : 2012年10月27日
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