「暇ですなあ」という呟きから始まる物語。
働かなくていい、子供もいない専業主婦。
夫は仕事が忙しくほとんど家に帰らない。でも住む家もあり、毎月旦那からお小遣いも振り込まれる。
働くのが面倒で、他人と関わるのも面倒。
旦那が帰ってこないから家事も、あくせくしなくてもいい。
全く理想的な生活を送りながらも、次第に心が病んでいく。
なんとなく「ライ麦畑でつかまえて」的な雰囲気の、現代の孤独の中で精神が知らず知らずに病んでいくような状態の中で、主人公が最後に小さな事件を起こし、そしてそこから、本当の自分に帰っていく。
そんな小説かな?
意外とこんな人、都市生活の中では沢山良そうな感じすらして、今の便利な世の中で、他人との付き合いの希薄な都市生活者の本当の幸せってなんだろうと考えさせられてしまうような不思議な本でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年9月22日
- 読了日 : 2010年1月13日
- 本棚登録日 : 2012年9月22日
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