卑怯者の流儀 (文芸書)

著者 :
  • 徳間書店 (2016年9月29日発売)
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本棚登録 : 89
感想 : 18
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長編かと思い読んだら短編集だった。一話目に出てきた浦部がカッコ良かっただけに残念だったが、全ての短編が面白かった。
深町秋生は好きだけど、短編もイケる!刑事やヤクザにも恐れられていた伝説のマル暴担当の米沢も、今は悪党の刑事になっていたが、やる時はやる男。そして、かつての部下だった大女の関取(芳子)が今では米沢の上司となっており、いつも米沢のワルさを暴いては鉄拳制裁を加える。それでも、米沢のピンチには、必ずといって良いほど助けてくれる恐れられながらも頼れる上司。
この米沢と関取との掛け合いもさることながら、最後の章では、米沢が悪徳刑事に成り下がった切ない理由もわかり、満足できる一冊になっている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年2月26日
読了日 : 2017年2月26日
本棚登録日 : 2017年2月5日

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