夢中で遊んでいるうちに気がついたら知らない誰かが一人増えていた
というホラーギミックと、童謡に秘められた都市伝説的な恐ろしさ。
おそらくその2つの組み合わせから着想して作られたのではないかと思うけど
主人公が編集者上がりのホラーミステリー作家で、手がけている作品が
実際の不可思議な出来事とリンクしてという三津田フォーマットに落としこんで
水準以上のホラーミステリーに仕上がっている。
読み始めてから中盤までは完全にホラーと思って読んでいたので
犯人探しをしている主人公と友達に対して、
怪異の仕業だよ、もう逃げられないよ!と慄きながら読んでたら
最後に来て犯人当てがはじまってしまって、
え、これミステリーだったの・・・という状態でした。
最終的にとりあえず事件の決着はついたのですが、
あの人物はどうしてあんなことをしたのかという謎は
結局最後まで明かされないまま、ホラー部分は余韻を残した状態で
三津田作品らしいといえばらしい、終わり方でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー・ホラー
- 感想投稿日 : 2013年5月3日
- 読了日 : 2013年5月3日
- 本棚登録日 : 2013年5月3日
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