ものすごく印象深く好きな映画のひとつだけど未だに内容は消化しきれていない部分が多い。戦後の広島の風景を映し出している点では歴史的な資料としても価値があると思う。
ただ内容は広島の原爆投下の是非とかそういうのではなく、フランスという場所で戦争に巻き込まれた個の人間の話。間接的な戦争体験によって歪められた人間は普通の人だったら簡単にできてしまうことができなくなる。そして常に欠落感や自分のやっていること、周りの環境への疑問を抱き続け現実から乖離してしまっているような浮遊感を味わい続けるということを描いているのかなと考えた。
丁度最近アメリカの元兵士の方とお話しする機会があって、戦地での世界とアメリカへ帰国してからの世界とのギャップにすごく苦しんだと話していたから多少それがどういう感覚なのかわかった。
あと自分の勝手な見方だけど村上春樹の作品に登場しそうな女性だった。
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- 感想投稿日 : 2016年11月19日
- 読了日 : 2016年11月16日
- 本棚登録日 : 2016年11月16日
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