言わずと知れたニーチェの大著.この年になって初めてニーチェでもないだろうが,友人に薦められて読む.その友人はあらゆる翻訳を読んだらしいが,この岩波の翻訳が一番よいらしい.
本の扉に「だれでも読めるが,だれにも読めない書物」との言明があるが確かにそうかもしれない.短期間に熱にでも浮かされたように書いたらしい,第1部から第3部まではある程度のスピードを持って読んだ方がよいのではないか.長い散文詩と思えばそれほど難解でもない(というかこの翻訳では文章はとてもわかりやすい).深く読もうとすれば土台一人では無理だし,注釈書がいる.
19世紀末,「神は死んだ」と言われてみんな驚いただろうな.そういう時代性あっての超人だし永劫回帰であるのだと思う.下り坂の人生にはあまり関係はないようだけど.
はてさて,「超訳」なしでニーチェは21世紀も生き残れるだろうか.
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宗教・社会・哲学
- 感想投稿日 : 2017年5月9日
- 読了日 : 2017年5月8日
- 本棚登録日 : 2017年4月24日
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