初高田崇史作品。
ミステリ短篇集でしたが、あまりミステリ要素のない「茜色の風が吹く街で」が1番印象に残った。学生運動が吹き荒れてた時代は全く知りませんが、「ひとつの大きな運動」が終わった後の、一種の気抜けのような学校の雰囲気が1人の中学生の日常を通して伝わってきた。
劇的な展開や目新しいストーリーはないけど、必死に恋をしたり、読書をしたり、スポーツに取り組んだり、友情を育んだりする少年の姿は、やはり読んでいて寂しくなったり切なくなったりするものなのだなあ。
当時の中学生たちが夢中になっていた音楽が出て来たのも興味深かった。
しかし彼が中学生を必死に生きていた時代は、まさに「激動の年」だったのだな、と書かれていた数々の事件を見て思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2011年2月11日
- 読了日 : 2011年2月11日
- 本棚登録日 : 2011年2月11日
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