レビュー by delanaiさん
読了後、しばらく何も考えることが出来なかった。
『空の安全』を思い、信念を貫き通した男の熾烈な人生を通し、
人の生命に直結する航空会社の社会倫理を表現した作品。
利権しか考えない組織体制、友の裏切り。
内容がどこまでフィクションなのかしっかり見極める目も必要だが、
国民航空と政治との癒着、内部の腐り具合に吐き気がした。
この話の象徴が次の一節。
『恩地の脳裡に、ニューヨークの動物園の「鏡の間」で見た痛烈な言葉が浮かんだ。鉄格子を填め込んだ檻の向こうに鏡があり、人間の上半身が映る仕掛けになっていた。その鏡の上には、「世界で最も危険な動物」と記されていただのだった。』
おそらく私はこの人と同じ境遇、同じスタンスで生きていくことはできない。
並の精神力ではない。
恩地元に感服。
登録日 : 2009年09月22日 14:43:05


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