中国の国家としての脆弱性を露わにすることを試みた意欲作。
感想
「ホンマでっか」、と度々思わされる内容です。
本書の出版に関わった人達の身の安全が
心配になってしまうくらいです。
ネタ元が明らかになっていないので
信憑性は疑しいものがありますが、
(そもそも中国は一次情報獲得が困難なので仕方がありませんが)
報道されない中国の現状を想像するのには
大きな示唆が得られる本だと感じました。
ジャスミン革命が中国にも一部波及したように、
党・政府に対する国民の不信感が強まっているのは事実のようです。
また、劉暁波氏がノーベル平和賞受賞したものの、
中国はそれを認めなかったのは記憶に新しいところであり、
党・政府はネット世論や人権活動家に神経質になっている様子が伺えます。
90周年を迎えた中国共産党は、
今後どうなるのでしょうか。
最近は国内では震災と管政権のゴタゴタ、
国外ではギリシャの信用問題で隠れてしまっていますが、
近い将来の大きなリスクとして、
北朝鮮の動向とともに注目すべきと感じました。
私的メモっ得ポイント
・中国共産党の党員数は7000万人
(中国の人口は13億人なので、割合はわずか5.4%)
・「中華思想」の土台の上に、
「儒教」と「共産主義」が加わり、現在の特異な国家が形成された
・中国崩壊のシナリオ
1.中国共産党の改革派や軍部のクーデター
2.農民が現体制に反乱を起こす
3.海外の中国人の蜂起
★★★= 60点以上 = I like it.
- 感想投稿日 : 2011年7月3日
- 読了日 : 2011年7月3日
- 本棚登録日 : 2011年7月3日
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