主の消えた神狩屋で、過去の狂気が蒼衣を蝕んでいく。
そして――。
「『普通』なんて、いつか壊れて、ここに戻って来るよ。蒼衣ちゃんは私の『王国』の国民なんだから――」
握り拳を震わせて言いつのる葉耶。蒼衣を苦しめる、かつて蒼衣が破滅させた少女の幻影。だが、蒼衣は<泡禍>と出会うまで、葉耶の存在すら忘れていた。そして、過去に本当に起きていたことも覚えてはいなかった――。
主が帰ってくることのない神狩屋。活動停止を命じられた雪乃は、そこのみが拠り所かのように待機することしかできない。さらに蒼衣も、神狩屋の書斎で膨大な資料から手がかりを探すしかなかった。何度もそんな作業を繰り返した時、蒼衣の目に入ってきた一つのスクラップブック。そこに記されていたのは、葉耶にまつわる過去の真相。そして――。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ホラー・オカルト
- 感想投稿日 : 2011年12月13日
- 読了日 : 2011年12月13日
- 本棚登録日 : 2011年12月13日
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