本好きには堪らない小説だった。
物語の展開は先読みできる。
でも白けるのではなく、読者をちゃんと連れて行ってくれる感じ。
まわりの空気、行き先、そして乗っている人の気持ちを感じながら舟を漕いでくれてる感じ。
辞書編さんの息遣いや心意気を知った。
本書を子どもの頃に読んでいたら辞書のすばらしさをもっと感じたのかもしれない。
とても損した気分。
言葉は時と場所を越えていける。
本となって。
きっと数十年経つと紙である本は貴重なものになっているでしょう。
紙も含めての本の価値が訴求できなくなると、言葉、言葉を紡いだ物語の力がもっと必要になるでしょう。
デジタルによって音や画像、動画によってデコレーションされたとしても。
言葉の大切さを改めて私に刻んでくれた本となりました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学・評論
- 感想投稿日 : 2012年11月10日
- 読了日 : 2012年11月10日
- 本棚登録日 : 2012年11月10日
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