低欲望社会: 「大志なき時代」の新・国富論 (小学館新書) (小学館新書 お 7-2)

著者 :
  • 小学館 (2016年10月3日発売)
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感想 : 13
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著者は“低欲望”とでも呼ぶべき傾向に関して「内向き、下向き、後ろ向き」と纏め、「それで善い筈もないが、事実なのだから、受け止めて“仕切り直し”をして行こうではないか!そして、今やらなければ本当に“機会”を逸してしまう…」としている。
本書では、“声が大きい”人達が声高に主張することに関して、実はかなり多くのことが“見当違い”とか、“小手先”に過ぎて仕様も無いというようなことが、新書の限られた紙幅の中で手際良く指摘されている。一つ、一つ大きく頷ける話しだ。或いは、そういう状態であるのが“危険”なのかもしれない…
“低欲望”とでも呼ぶべき最近の日本の状況は、著者によれば「古今東西に類例が余り思い当たらない」ような状態なのだそうだ。どういう状態か?何故か?そして様々な分野の状況に関して、非常に詳しく解説され、「こういう考え方は如何か?」と提言が在る…大変に有益だと思う。或いは“声が大きい”人達が声高に主張することに対して「こういう少し違う観方」ということを教えてくれる一冊だ。こういう本は“必読”かもしれない…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2016年11月18日
読了日 : 2016年11月18日
本棚登録日 : 2016年11月18日

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