書物としての新約聖書

著者 :
  • 勁草書房 (1997年2月1日発売)
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本棚登録 : 148
感想 : 12
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新約聖書学者の田川健三の大著。新約聖書を宗教書としてではなく、歴史的書物として分解し考察する。近代化と多元主義の啓蒙の中で、聖書の神性も客観的に暴かれ、人工の書物として眺められ続けている。日本の新約聖書学者としては名実共に第一人者である田川だが、相変わらずの皮肉節も炸裂して刺激的な一冊になっている。

年号で表すのも困難な古代を、時系列を丁寧に整えながらその思想内容と当時の時代性、歴史性を読み取っていくその仕事は舌を巻く。途中専門的に過ぎて意識が飛びそうになったが、何とか読み終えた。


17.9.6

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: キリスト教関係
感想投稿日 : 2017年9月6日
読了日 : 2017年9月6日
本棚登録日 : 2016年6月6日

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