表紙がメイドとかさー…どうせゆるさが売りの群像劇漫画でしょう、と思って読んだらケツにキックされた気持ち。
丸子町商店街を舞台に、女子高生歩鳥と家族と友達と、ご近所の人たちの生活を描いた漫画。
現在8巻まで。アニメは未見。
とにかく健やかで、パワフルな歩鳥の生活を中心に、全体的に背負い投げレベルまで駄洒落をこじらせたようなギャグが盛り込まれたり、高校生の恋やらUMA、宇宙ネタやらギャグ漫画としてももちろん面白いのはもちろん、巻が進むごとに作者の生活に向けるまなざしがあんまりにも真面目なのが見えてくるので、健全さが鼻につくとか、ほのぼのを通り越して、ついついジーンとしてしまう。
ギャグも、ファンタジーも、パラレルもリリカルもあるけど、つまるところ忘れたり、時が過ぎてしまうと確実になくなってしまうものを取りこぼさぬように焼き付けているような漫画だなあと思います。7巻第55話「時は待ってくれない」で出てくる歩鳥の台詞、
「その…家も学校も商店街もみんな今の感じが続くといいなっ…ていうか……」という言葉につきる。
普通の生活が、いちばん得難いものなのよね。
最期まで追っかけるよ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2011年3月5日
- 読了日 : 2011年3月4日
- 本棚登録日 : 2011年3月2日
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