ミルカ [DVD]

監督 : ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ 
出演 : ファルハーン・アクタル  ソナム・カプール  ディヴィヤ・ダッタ  アート・マリク 
  • 東宝
3.88
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104097200

感想・レビュー・書評

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  • 主人公がオリンピックでゴール直前に振り向いてしまったのは何故か。このイントロダクションは秀逸だったと思います。(多少無理なこじつけではあるけれど)彼の幼少時に体験したある残酷な出来事が起こったことがわかり、そこに絡む政治的背景も含めて、大変ドラマチックでした。

    ちなみに主人公の競技が400メートルってのはポイント 。あれは本当に苦しい競技だから。必死で走る主人公の姿(と彼の肉体美)は本当に胸を打つものがあります。

    ただ映画としは余計なシーンも多く、冗長で長すぎるきらいが。あと、オリンピックで負けたところでこの映画が終わっても良かったのでは。パキスタンとの国別対抗戦で勝利するというクライマックス、ちょっとつまんないな。

  • 印パ戦争は1947年、1965年、1971年の3度行われていますが、実話がベースの映画の主人公、ミルカの幼少期の悪夢は第1次印パ戦争が背景となっているようです。
    殺されないために、走って逃げる・・走ることに天性の才能を開花させたミルカは陸上選手を目指し、すぐさま頭角を現します。しかし、走っている最中に、幼いころの敵から追いかけられる幻想をみてしまい思わず後ろを振り返る・・
    猛特訓でそのトラウマを乗り越えるというお話ですが、まだ貧困にあえいでいたインドに、金メダルをもたらすヒーローが出現し、国民の希望の星となる様は、1964年の東京オリンピックを彷彿とさせます。
    ちなみに、この東京オリンピックでは、日本は金メダル16個(銀5個、銅8個)獲得しています、内訳は柔道、体操、レスリング、重量挙げ、女子バレーですが、やはり記憶に残っているのは男子マラソンの円谷幸吉(銅メダル)で、彼は故障と重圧に押しつぶされてメキシコオリンピックが始まる前に遺書を残して自死してしまいました。
    国の期待を背負うというのは、想像を絶する重圧だったに違いありません、しかも金メダルを期待されている選手ならなおさらでしょう、そしてミルカは見事に過去と自分に勝利した本当の英雄です。
    映画の中で、猛特訓で足に重りをつけて縄跳びをしている場面があるのですが、跳びながら周りの景色がどんどん変わっていくのと同時に、ミルカの体もどんどんシェイプアップされていくという凝った演出は見どころの一つです。
    インド映画お約束の歌と踊りもあり、ミルカ役の役者の役作り(体が見違えるほど変わっています)も見ものですが、とはいえ3時間超えの本編は正直長すぎました。
    映画化にあたってミルカは著作権料を1ルピーで売り、「若者がこの映画で刺激されてメダルを目指してくれればそれで十分です」と答えたのはやはり英雄ならではです。

  • 三行要約;
    1960年ローマ・オリンピック。インド代表のミルカ・シンは400m決勝レースゴール直前に後ろを振り返り、メダルを逃す。
    パキスタンとの親善試合への出場を拒否するミルカ。彼は印パ戦争のときに受けたトラウマを解消できずにいたのだった。


    感想;
     この話は実話に基づいています。途中かなり陰惨なシーンがありますので、体調のよいときにご覧になったほうがよいかもしれません。

     ミルカさんがシーク教徒なのは実話なのですが、個人的にまえからシーク教には興味をもっていたので、興味ぶかく拝見しました。
     頭にある「髷」とかひげとか、短刀とかはシーク教徒にとって非常に意味があるらしいです。
     子供時代にあれてるとき、年長の子にナイフをわたされ、ミルカはそれを拒みますが、あれはどういう意味だったのでしょうか。

     子役の方は名演技でした。
     大人というか主人公役の俳優さんはインド映画にはめずらしく整ったイケメンさんで、荒れてる時代でも、あんまり荒れている感がでてなかったというジレンマがありました(笑)。
     走ることしかしてないだろう役柄なのに、ダンスがうますぎる(笑)のも問題かなと思いました。インド映画で主役をとるような方ならいたしかたないんでしょうか。

  • 歴史を知らない私が見ても辛く切ない物語
    何事も無かったかの様に恋をして
    若者らしく青春を過ごしているのに
    ふとしたキッカケでトラウマが彼を支配する
    想像を絶する恐怖体験なんだろうな

  • インド・パキスタンの分断の悲しい歴史を学べる。
    1956年メルボルンオリンピックで負けた時に、オーストラリア人のガールフレンドから「私を責めているの?」と訊かれて、何も答えずトイレで自分を殴るシーンが良かったね。
    自責、自責で考えないとね。

  • とても感動するけど、それを押し出さんばかりにヘヴィだね。実話に基づいたトラックレースチャンピオンの物語だけど、成長に至る分岐が淀みなく、最高にシンプル。人間がいきなり努力するわけではなく、そのために堕落が必要であったことを問いかけていると思うね。しかし、一番重くのしかかっていたことは、火中の栗を拾うことでしか拭い去れない試練であって、これを示唆するシーンが冒頭にあるってのはいいなあ。しかし、なかなか栄光をつかめず、挫折の連続がトラウマになりかねないレベル。でも傑作です。

  • ミルカはパキスタン国境近くのインドに住んでおり、1947年の分離独立戦争で自分の村をパキスタンに奪われてしまう。

    ローマオリンピックでのレース中、コーチからの「走れ」という声と、父がパキスタン軍に殺される前にミルカに叫んだ「走れ」という声の残像が重なり、後ろを振り返る。

    印パ親善試合の団長に選ばれたミルカだが、パキスタンに対する嫌悪感は誰よりも強い。皮肉な状況に。

    難民や印パ問題など重いテーマを扱っているが、重さを感じさせない。

  • 1960年ローマ・オリンピックの400m走で期待されたインドのミルカ・シンは競技中に後ろを振り返りメダルを逃してしまう。
    パキスタンでの大会への出場を拒否したミルカを説得しに首相秘書たちが向かうが、ミルカのコーチは彼の子供自体の事を話し始めるのだった。

    マサラ上映の影響で美女が出てきた時にクラッカーを鳴らしたい衝動にかられて困ります。
    インド映画はこういった実在の人物の半生描くものもあるんですねー!
    知るほどにバラエティに富んでいるなぁ。

  • ストーリー
    1960年ローマオリンピック。400メートル走決勝、世界記録を出していたインド代表ミルカ・シンは金メダルを期待されていた。
    しかし、彼はゴール手前で後ろを振り返った・・・結果4位に転落、「インドスポーツ界最大の悲劇」と国中を落胆させ、バッシングを受けることになる。
    後日、インドとパキスタンとの間で親善陸上大会が計画され、ミルカはインド団長に指名されたが、彼はそれを頑なに断った。
    説得せよという首相の命令を受け、担当大臣と長年ミルカを支えたコーチは彼の住むチャンディガルへ向かう。
    チャンディガルへ向かう汽車の中で、コーチはミルカがパキスタンへ行きたがらない理由を話しはじめる。
    1947年イギリスからの独立後、インドとパキスタンとの国土分断の混乱の中、幼いミルカが家族と暮らすシク教徒の村に悲劇が襲う。
    祖国の分断、家族の虐殺、難民生活・・・ミルカが背負った想像を絶する苦悩とは。
    ミルカが決勝ゴール直前で後ろを振り返った理由が徐々に解き明かされていく。

  • インドで、観ました。

    パキスタンとインドがなぜ冷戦をしているのか、この映画を観て初めて知りました。

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