★2014年9月28日読了『決起! コロヨシ!!2』三崎亜記著 評価B+
掃除という架空の新スポーツに高校生活を賭ける樹が、必然的巻き込まれていく現実世界、そこにうごめく大人たちの謀と思惑。それらに翻弄されながらも、利用して、逞しく成長していく主人公と掃除部の仲間、そして掃除を取り巻く人々。
設定は奇抜だけど、独自の世界を築いていて、今までとは違う地に足のついた三崎新ワールドと思いました。(これまでの作品の設定も悪くはないけど、ちょっと嘘っぽいところ、無理が感じられたけど、なぜかこの作品ではそれを感じさせない。)
シリーズ最初のコロヨシ1を読んでいなかったので、最初は戸惑ったが、物語の展開の巧みさと青春時代のさわやかさ、想定外の話の広がりと深みに結局1日かけて読み切ってしまいました。
日本古来の武士道や空手などの格闘技系をイメージさせる掃除という架空のスポーツによって、登場人物の心理描写も面白く、新しい旅に出て行く主人公の次の物語が楽しみになりました。
もっと評価点は高くても、良いのではないか。三崎氏の作品はいくつか読んだと思うけど、一番良い出来で、爽やかです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本現代小説
- 感想投稿日 : 2014年9月28日
- 読了日 : 2014年9月28日
- 本棚登録日 : 2014年9月28日
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