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中国駐在から帰国したおやじの読書録です。中国に関連する歴史小説を中心に読みあさっています。やはり実感するのは、今の中国人に流れるメンタリティを歴史小説に垣間見ること。このギャップが面白いと感じています。
レビュー by ちゃいなおやじさん
楊令が中心となって梁山泊の国作りを始めて、東の日本から金、西夏、ウィグル更にその先のシルクロードに繋がる交易を国の稼ぎとする新しい国が形として見え始める。その過程で、楊令は再び耶律大石と会い、新しい国造りの考えを吐露し、大石の建国に手を貸していくことになる。
一方、北の金では、燕雲16 州から中原さらに黄河の北まで宋を滅ぼして手に入れてしまった事に戸惑い、まだ本国が固まっていない状態でその支配はままならず、手に余ってしまう。さらにはその後継者争いで、一時混乱する。その状況下、童貫の残した禁軍の将軍であった岳飛、張俊は軍閥として黄河の北に割拠し、南では、青蓮寺の領袖、李富が南宋の傀儡帝を使いながら、着々と新しい支配圏を確立しつつあった。岳飛は、宿敵梁山泊の馬三千頭を盗むことから戦いのきっかけを作り、梁山泊軍と戦火を交えることとなった。結局、岳飛軍は楊令率いる梁山泊軍に完膚無きまでに敗北する。これら戦いの中で、秦明将軍と公淑の息子で、子午山で鍛えられた秦容が、一士卒として類い希なる能力を見せ、大勝に貢献する。
この物語もシリーズでここまで進んで来ると、北方の設定が歴史に縛られず、自由になる分、新しい登場人物達である楊令や秦容などはスーパーマン的になってきて、旧来の地に足の着いた泥臭い登場人物とは一線を画して、少々違和感を持たざるを得無い感がある。この辺りを今後どのように描いていくのか?その辺りでこの作品の評価が定まる気がする。
正直、前シリーズの北方水滸伝と比較すると作品として浮ついている感が否めない。最新刊を高い値段でわざわざ日本から買って来る必要があるのかは、非常に迷うところ。
レビュー登録日 : 2010年04月10日
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