俳優になろうか (朝日文庫 り 2-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (1992年3月1日発売)
3.50
  • (1)
  • (4)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 41
感想 : 5
4

久しぶりに読み直してみました。

俳優笠智衆の回顧録で、小津、木下、成瀬、清水、稲垣等の日本映画黄金時代の名監督達の逸話が興味深い。

原節子のことも少し書かれていて、「あんな立派な女優は滅多にいない」「演技も上手くて小津先生も感心しておられた」との評価。

ただ、「…東宝の作品では、それほどにも思えなかったが…」と書かれていたのが面白い。これは、名指しこそ避けているが、黒澤明の「わが青春に悔いなし」あたりを言っているのだろう。

あの作品の原節子は、鬼気迫る表情になっていて、あまり良くなかったね。これは黒澤演出が女性の情感を出すのに向いてないことによるもので、原さんのせきにんではないけどね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年1月12日
読了日 : 2016年1月12日
本棚登録日 : 2016年1月12日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする