対岸の彼女 についてのeleanor6さんの感想

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著者: 角田 光代
文藝春秋 / 単行本 / 288ページ / 2004-11-09
ISBN/EAN: 9784163235103
価格: ¥1,680

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eleanor6さんのレビュー

「あたし、大切じゃないものって本当にどうでもいいの。本当に大切なものは一個か二個で、あとはどうでもよくって、こわくもないし、つらくもないの」
ナナコの大切なものって何だったんだろう…。自分の「大切なもの」は分かっていたつもりだけど、成人して、社会人になって、たくさん傷ついて、挫折して…そんなことを繰り返しているうちになんだか良く分からなくなってきてしまった。だからこそ、このナナコのセリフには何となく励まされた気がしたし、同時に救いを求めたい気分になった。

「ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことのほうが、うんと大事な気が、今になってするんだよね」
すごく同感できた葵のセリフ。

「みんながあたしについて言っていることは、あたしの問題じゃなくあの人たちの抱えている問題。あたしの持つべき荷物じゃない。人の抱えている問題を肩代わりしていっしょに悩んでやれるほどあたし寛大じゃないよ。」
いじめにあっているナナコのセリフ。すごい大人だなって思う。私はきっとこんな強くない。「大切なもの」がまだ揺らいでいるから。

「人は何のために歳を重ねていくんだろう」

本の中では「人に出会うため」っていう話になっていたけど、私は「大切なもの」を模索して確立していくためなんじゃないかと思った。
2010年01月11日 20:04:14

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