海外では死刑のない国もありますが、
それをむしろ不思議に感じていた私です。
私個人は長く、人を自分の利益のために殺した人が償う方法は
自分の死をもって以外ないとイメージしてきました。
が、この本を読み……ものすごーく異常な人が
沢山の人を必ずしも殺したわけではないとも感じました。
死刑廃止論を唱える人の感覚が
「社会の病理」として、一定の割合で殺人者が出てくるというあたりにあるのであれば、
確かに死刑という刑罰は、むしろ全ての人の敗北のようにも考えられます。
殺人犯を「家庭環境」や「育て方」に理由を求めがちな日本の場合は
どうしても「個の死」を求める形になりますが、
それが本当に正しいのか。
ずっと自分がイメージしてきたことの根底が揺さぶられて、
改めて「死刑」と「罪」について考えるきっかけになりました。
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- 感想投稿日 : 2012年3月14日
- 読了日 : 2012年3月14日
- 本棚登録日 : 2012年3月14日
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