レビュー by emumuemumuさん
(上)
スターリン体制下の旧ソ連での話。
国家保安省捜査官レオは、子どもが惨死した事件を殺人ではなく列車事故とした。殺人という凶悪犯罪は起こるはずがない理想の国家で、レオの仕事はスパイを見つけること。スパイを告発した見返りに、美しく聡明な妻ライーサを得、おいしいもの珍しいもの食べられ、快適な住居が与えられた。
将来有望だったレオは、部下に妻ライーサを反逆者と思うように計られた。妻を信じたわけではなかったがレオは妻を告発しないことを選んだ。レオとライーサの安泰だった生活は破綻する。
左遷降格された追放の地で、妻に愛されていなかったことを受け入れ、
反逆罪となることを知りながら、幼児連続殺人の捜査を始める。
猟奇的なストーリーがベースなので、それが作者の狙いなのだろうが、人間のありふれたおぞましさもおぞましく感じない。
読み進めながら、これまでの私の平凡な人生をしみじみとありがたく思う。
(下)に続く。
登録日 : 2009年02月20日 13:54:42


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