なごみまくりの本棚»
まったり更新中。小説以外はあらすじ省略。覚書の意味であらすじはいろいろ抜粋です。
レビュー by なごみまくりさん
高度2万メートルの空の中で、二度に渡る航空事故。その事故で父親を失った少年斉木瞬は、ある日海岸でクラゲモドキの生き物を見つけ、幼なじみの佳江と「フェイク」と名づけ育てることになる。亡くなった父の携帯とフェイクの声がつながることで、フェイクを自由に操るようになっていく瞬。その頃岐阜に置かれた対策本部では、高巳春名と女性パイロットの武田光稀が中心となって、太平洋沖へと現れた"白鯨"ディックと意思疎通を計ろうとしていた。防衛のため、人間を攻撃し始めた白鯨たちとの共存はありえるのか?そしてフェイクの正体とは?!
ありえないような生物"白鯨"を違和感なく描いているのは、さすがというべき。ジャンルとしてはSFになるのでしょうが、変に凝った設定がなく読みやすかったです。フェイクと白鯨たちの関係も、難なく設定されていて、自然な感じで結末を迎えられました。空を舞台とした、ちょっときついテーマも踏まえつつ広大なイメージの作品でした。
後半から出てくる真帆の存在が、個人的には一番印象的でした。高校生という身分で、周りの同情を意図的に集めて自分の力へと替える。本当に信頼できる人はいないのに、ここまで思いつめてしまった少女はどんなに苦しいんだろうって思いました。両親を失って、つらくて多分どうにもできなかったんだろうな、と。あと、高巳が真帆をあざといと斬ったときの、光稀への言葉がヒットポイントでした。高巳さんって、若いけど大人なんだなぁって思った瞬間。
登録日 : 2008年08月17日 22:25:55


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