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零崎軋識の人間ノック (講談社ノベルス)についての伊音さんのレビュー


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今は手元に無い作品もあるけれど、今まで読んできた本を思い出せる限りで集めてみました。これだけの量を収納出来る本棚がほんとにあればいいのになあ…

零崎軋識の人間ノック (講談社ノベルス) 2943人が登録 ★3.63

著者: 西尾維新  制作: take 
本 / 講談社 / 336ページ / 2006年11月08日発売

レビュー by 伊音さん

講談社ノベルス   読み終わった  読了日 : 2011年07月18日  4  登録日: 2012年01月23日

―『んーじゃま、かるーく零崎を始めるちや』―

『零崎双識の人間試験』から約五年前の話。

今作の執筆当時、西尾氏はキャラクターの年齢設定をすっかり忘れてしまって、編集の方にとんでもなく恥ずかしい原稿を渡してしまったとか。
それもそのはず。
戯言シリーズで主体となって出てこなかった皆さんがみんな、零崎一賊の前に立ちはだかるという展開…!
子荻ちゃんも玉藻ちゃんも出夢くんも萌太くんも暴君も人識も…
まだ十代前半の『子供』…!
澄百合学園もあるし、萌太くんは普通に《死神》やってるけど(出夢くんも既に匂宮のルーキー的立ち位置)
《零崎人識》と《汀目俊希》が同時に、確かに、存在してた時代
殺人鬼が有名進学校で《出席日数ギリギリの優等生キャラ》を演じてるのも面白いけど(殺戮の最中で『あ、そういえば模試あるの思い出した。平均点90点以上とらないと委員長が怖いんだよ』などとぬかす)
それよりも年相応の情緒不安定さが面白い(*´∇`*)
子荻ちゃんが『ドラゴンボール』を例に出したり、出夢くんが『らんま1/2』を例に出したり
19才の戯言遣いの前で《殺人鬼》で《策師》で《殺し屋》で《死神》で《狂戦士》だった彼らが、ちらりと見せる子供っぽさが良い。
戯言シリーズからの読者としての楽しみ方

んで、今回。
今作『零崎軋識の人間ノック』と次作『零崎曲識の人間人間』を中古(しかも付録付)で入手するのに苦労したわけだけど…
その理由は明瞭で。
戯言シリーズからの読者にしても人間シリーズからの読者にしても
どんな作品にしてもそうなんだけど
とても色濃く好き嫌いが分かれる作品なわけだ。

『零崎双識の人間試験』を読んで嫌悪感を抱いた人はそこまで。
逆にそこで嵌まって続編に手を伸ばした人は熱狂的だってことなんだろーなー(´-ω-`)
確かに私にしてみても、今作の方がスピード感があったと思うし(´Д`)
うん。でもそれも単に『戯言シリーズの人気キャラがたくさん出てきたから』なのかも。
前作で中心になったのが例えば早蕨じゃなくて、匂宮とか十三階段的な位置づけの人たちだったら一巻の印象も変わってたかもなあ、と思ってみたり。
所詮、妄言だけどね
今作の主役は、人識と同じく二つの顔を持つ《愚神礼賛》零崎軋識・《街》式岸軋騎
あー
私って蒼モードの暴君サヴァンの方が好きなんだなあ(笑)
《空》だから《殻》を作った
ってあおちゃんは言ってたから、蒼と青
どっちが本物の《玖渚友》なのか、っていうのは本人にしてみたらどうでもいいのかも。
にしても戯言遣いのいーちゃんには割りとキツイ差異なわけだ。
自分の知らない玖渚友は、いーちゃんには荷が重すぎた、と。
四年後の時でも変わらずそうだったんだろうなあ…

『確かにさっちゃんやちぃくんのことは大好きだけど、愛してるのはいーちゃんだけだから』

今思うと
この一言、めちゃくちゃ重い(´Д`)

そんでもって

今回のテーマ(?)は『自分とは何か』ってことらしい

んなもん知るか

の一言で一蹴出来ちゃう感は否めないけど、西尾氏曰く

『自分に自信が持てずにいるということなんですが、しかしその『自信が持てない自分』とは違うルールで、自分はしっかり、自分をやっちゃっているので、わりかし驚きです。一応、ちゃんと生きてます。わかっていようがわかっていまいが、自分ってのはどこまで行っても自分だという話のようです』

ふむふむ
ま、確かにそうなのかも。
我々高校生にとって『自分とは何か』と考察する際に避けて通れない鬼門として必ずと言っても過言でないくらいに立ちはだかるエンカウント率の異様に高いお方に鷲田清一という方がいて
高校に入ってから何度も何度もその人の評論文を読む練習をさせられてきたわけですが、鷲田さんの仰りたいことをこれ以上無いくらいに砕いた表現をさせて頂くなら

『自己とは他者によって確立され得るものである』

ということのようです(現代文の先生の受け売り)

つまり、零崎姓を名乗る皆さんが《一賊》を形成し、その上一賊のためにのみ力を発揮する殺人鬼集団である根底の理由はそこに行き着くんじゃねーかとか、勝手に考えみたり。
ざれごと以下のたわごとだなあ
意味が違うはずなのに、なんで『戯言』って同じ漢字をあてるんだろうなー

不思議ー

結局、人間シリーズは『常軌を逸した人達が《家族》を語るとこうなる』の図だと思う。

人識の好きな言葉は《慮る》

なるほど

今、とりたててこの言葉を咀嚼してみると、なんだか『慮ってからものを言え』と人識に叱咤されてる気がしないでも、ない。


戯言の遣いすぎには要注意

にしても三天王の皆さん

《自殺志願》だからレン
《愚神礼賛》だからアス

てのは分かるけど

《少女趣味》だからトキって…

『回れ右』を略して『れみ』って言うようなもんじゃないか レビュー登録日 : 2012年01月25日


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