光抱く友よ

著者 :
  • 新潮社 (1984年2月1日発売)
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本棚登録 : 24
感想 : 3
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またまた芥川賞受賞作。(第90回1983年) 

んん~~文学少女の書く小説。

受賞時は37歳。(ちなみに現在65歳。)

少女じゃないけど、少女がそのまま大きくなったらこんな文章を書くオバサンになった、ってな感じ。

情景描写に拘りがある。

そして上手い。

上手いのだけれども、しつこすぎる。

長年書き溜めてきた描写を使いたくなるのは分かる気がする。

でも、風景描写が多すぎる。

あくまでも小説の中の人間の心情とリアリティーを持たせるために用いるものであるはず。

でも、上手い。

かといって心理描写が下手というわけではない。

女性独特の五感を感じさせる。

この本には短篇が3作収められており、女性同士の友情、母娘の愛情、男女の愛情を破綻なく書ききっている。

もっと長編だったら、直木賞でも狙えたはずと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年2月21日
読了日 : 2012年2月21日
本棚登録日 : 2012年2月21日

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