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フルーツ羽二重餅の本棚(フルーツ羽二重餅)


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花の躁鬱 (1973年)

清岡 卓行

/ 講談社 / 1973年 発売



清岡卓行的小説。すなわち、長大な散文詩との違いが見極められない。
意識の織目をゆっくりと観察してゆく。


2010年02月21日 | コメント(0) | 物語・小説

那珂太郎詩集 (現代詩文庫 第 1期16)

那珂 太郎

/ 思潮社 / 1969年11月 発売



先鋭をこころざした貪欲な青年詩人が、巧妙な技術を獲得し、時間への不可避な後悔を経験して、「硬質の抒情」詩人へと変容して行く様があらわれている。


2010年02月17日 | コメント(0) | 詩・詩論

明るい部屋―写真についての覚書

ロラン バルト Roland Barthes 花輪 光

/ みすず書房 / 1997年06月 発売



写真にまつわる随想。
「それは=かつて=あった」物の写実としての写真を論じるバルトは、ここでは批評の姿勢をとらない。彼は一人の抒情の人として危うく懐古へと傾こうとする。そこにはこの昔の思想家のたどった小さな人生がある。
「写真を見るときには、あのときに被写体から放射された光線と、そのときに発射される私の視線とが出会う」と語るのは、やはりバルトである。
バルトの好ましくやさしい人柄が表れている。


2010年02月17日 | コメント(0) | 評論・随想・随筆・その他

行為論的思考―体験選択と社会学 (叢書・現代社会のフロンティア)

高橋 由典

/ ミネルヴァ書房 / 2007年07月 発売



体験選択という概念を提唱している本。
さまざまな社会学者の説を引用して裏書きしていた。


2010年02月16日 | コメント(0) | 評論・随想・随筆・その他

女ざかり (文春文庫)

丸谷 才一

/ 文藝春秋 / 1996年04月 発売



親しみやすくて愉快な丸谷才一的長編小説


2010年02月16日 | コメント(0) | 物語・小説

続・死ぬ瞬間―死、それは成長の最終段階

エリザベス キューブラー・ロス Elisabeth K¨ubler‐Ross 鈴木 晶

/ 読売新聞社 / 1999年03月 発売




2010年01月27日 | コメント(0)

「成熟」へのレッスン―「成熟社会」への心理社会学的分析

高橋 啓介

/ ナカニシヤ出版 / 2000年05月 発売



読み方にバリエーションが大きいと思います。読み手の受け取り方を、とても上手に予測できているので、読んでいて気分が良い。
いわゆるポストモダンの言説なんでしょうが、信頼のおける文体と内容を持ったいい本だと思います。
箴言のような警句のようなものが割と頻発するのも良いです。死んだ者から生きたものは離れているが、その距離は想像よりずっと短い、とか。
けっこう好きです。


2010年01月20日 | コメント(0) | 評論・随想・随筆・その他

教育の比較社会学

原 清治 杉本 均 山内 乾史

/ 学文社 / 2008年01月 発売




2010年01月20日 | コメント(0)

大学院教育の国際比較 (高等教育シリーズ)

バートン・R. クラーク Burton R. Clark 有本 章

/ 玉川大学出版部 / 2002年11月 発売




2010年01月20日 | コメント(0)

物語の臨界―「物語ること」の教育学

矢野 智司 鳶野 克己

/ 世織書房 / 2003年04月 発売



できる人の文章を読むのは本当に気分が良いです。矢野さんのことです。
他の本も読んでみます。


2010年01月20日 | コメント(0) | 評論・随想・随筆・その他

青年と近代―青年と青年をめぐる言説の系譜学

北村 三子

/ 世織書房 / 1998年02月 発売



初めの方は面白かった。
読んでから少し日がたっているのでよくは覚えていませんが、たしかことばとしての青年の歴史をざっと見たあと、近代の青年小説を日本のものを中心に観察するという筋立てだったような。


2010年01月20日 | コメント(0) | 評論・随想・随筆・その他

鉄道員 デジタル・リマスター版 [DVD]

ピエトロ・ジェルミ ピエトロ・ジェルミ シルヴァ・コシナ エドアルド・ネヴォラ ルイザ・デラ・ノーチェ

映画 / エスピーオー / 2009年11月06日 発売



家庭の不幸を写実した映画。
ひとつの家庭は、そのままひとつの不幸を意味するという当然のことを再確認させる映画です。
ある労働者の一家があり、父・母・姉・兄・主人公の少年という構成になっています。鉄道の運転士である父の不幸なミスから、それまで隠されていた構成員それぞれの鬱屈が噴き出し始めます。
家庭には受け止められることのない視線が飛び交いはじめ、構成員は膨れ上がった感情の切れ端を末っ子である主人公に背負わせます。
感情の切れ端の掃き溜めとなった子どもは、わかる必要のないことをわかろうとし始め、知らなくていいことを知ろうとし始め、とる必要のない年をとります。
重要なことは、家庭はそのまま不幸を意味するということです。不幸は注意していない場所に埃のように存在しています。不幸の埃が堆積して家庭内の構成員の窒息を招いたときに、彼らはその不幸であったことに気づくのです。この映画は写実的でありながら同時に説明的に、その「認識」が重要であることを観客に知らせます。

個人的な好みをいうと、もっと説明を省いたものの方が性質に合います。


2010年01月18日 | コメント(0) | 映画(イタリア)

朗読者 (新潮文庫)

ベルンハルト シュリンク Bernhard Schlink 松永 美穂

/ 新潮社 / 2003年05月 発売



しっかりとした「ドイツの小説」を読んだ、という気がします。
ひとりの男が過去から現在へ流れてきた自分の「跡」を見つめるときに、ある地点で交差した別の軌道が見出されます。必然的に歴史の大きくて速い流れに流されて、一致することのなかった他人の軌道をたどる。それは小説のひとつの有効な方法です。
ひとつの大きな歴史の激流が途絶えたように見えたときに、実はその傍流が自分たちの足元を暗渠としてひたひたと侵し続けていることを自覚させられる瞬間の描写。は とせざるを得ないようなその瞬間において、意識は自らの過去を、まるで現在に在るもののように錯覚させ、主人公の意識を混乱させます。
主人公の男は結局救われもせず、そして救われたいと願うような地点もとうに過ぎさり、そして昔から定められた通りに、自らの「跡」は見えなくなっていきます。


2010年01月17日 | コメント(0) | 物語・小説

薔薇ぐるい (1982年)

清岡 卓行

/ 新潮社 / 1982年09月 発売



老境にはいろうとする年齢にある大学教授が、その生涯において何度目かの、そしてたぶん最後の惑いを経験するという話。
と書くと、自然主義的な無残な話かと思うかもしれませんが、そうではなく、そこには現代的な軽妙さ、穏やかな客観性、そして清い冷たさを底においた文体があります。
著者清岡卓行氏は本業である詩文においても、また他の随想や評論においても、「穏やかな客観性」を常に底流させます。そこにある現代的な冷たさのなかで描かれるこの物語のそこかしこに、物の象徴としての薔薇や、写実としての薔薇、さらに観念や状況を託する薔薇が頻繁に姿をあらわします。第一級の美文家だとおもいます。


2010年01月15日 | コメント(0) | 物語・小説

エピクロスの園 (岩波文庫)

アナトール フランス 大塚 幸男

/ 岩波書店 / 1974年09月17日 発売



心臓がドキドキする系の絶品。読んでいて実際に激しい動悸がおさまらなくなるときがありました。
鋭い人間一般への洞察を、あくまでも現実に繋がった形であらわした随想集です。あくまでも、何がなんでも人間に執着する姿勢は、執念といってもいいような大きな感情を感じさせます。
著者の人生観は、底に深い諦念をおき、そうでありながら決して悲観的なものではありません。穏やかな諦めの上には、人生のところどころにあらわれる美との感応への明るい称賛があります。美との感応こそが善への通路の入り口であり、そこにおいて人生は楽しまれるのですね、と感じました。この内容で560円(税別)とは、あまりにも安すぎるので大幅に値上げしてもかまわないな、とも感じました。


2010年01月15日 | コメント(0) | 評論・随想・随筆・その他


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