自分のジェンダーを通じて、自分を理解するきっかけになる本――それが、この本を読み終えた後の率直な感想だ。
そもそも、私がこの本を購入した理由は、タイトルに心が惹かれたと同時に、LGBT論についての本を求めていたからだ。
が、この本は今までの同性愛者による同性愛論にありがちだった、異性愛者敵視の雰囲気は受けなかった。そうではなくて、この本が言いたいコトは、ジェンダー・アイデンティティについての論証のひとつなのだ、という印象を強く受けた。
それゆえに私は本書をLGBTの方々や、いわゆる「百合」「薔薇」を愛する方々のみならず、むしろ上記の三つを毛嫌いする方々こそ読むべきだと強く思っている。その理由は読者一人一人が自身の性理解を再確認するためである。
読書状況:読み終わった
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評論
- 感想投稿日 : 2015年11月10日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年11月10日
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