冒頭の「売れようと売れまいと大きなお世話だ」が、今から約30年前の衆参同日選の圧勝を背景にして書かれているのだが、これが現在の状況ともいくらか重なってきていて実に刺激的。当時の文芸界や映画についての批判なども毒っ気たっぷりに書かれているように思うが、刊行当時は当然これが普通だったのだろう。でもその批判にはネガティヴさはないし、嫌っていることにしてもちゃんと建設的な思いも裏には感じられる。あまり絶望していなかったんだろうと思う。だからこそ今読んでよかったのかも。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日々の本とかマンガとか
- 感想投稿日 : 2017年10月22日
- 読了日 : 2017年10月22日
- 本棚登録日 : 2017年10月22日
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