「この世のものは、みんな何かの役にたつ」。
ジェルソミーナが一座の芸人に言われるこのメッセージが作品の核だと感じた。
ジェルソミーナは機転が利く優しい子。
ザッパノは自己中心的な男だが、いつのまにかジェルソミーナの存在自体がザッパノの心の支えになっていく。
ザッパノはそんな自分の心に自分では気づかずにジェルソミーナに邪険にあたる。
ジェルソミーナが心の病にかかって旅を続けられないと分かった時、ザッパノは彼女を捨てるが、彼女の大好きだったトランペットは一緒に置いていく。
数年後、街で偶然ジェルソミーナが死んだことを知ったザッパノは、失ってみて初めて、ジェルソミーナが自分にはかけがえのない人であったことを悟って一人泣くのである。
ジェルソミーナとザッパノの関係性、特に「なんの取り柄もない」ジェルソミーナの存在感が際だっている。それがメッセージに対する説得力になっている。
悲しいがとてもいい映画だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
映画・DVD(洋画)
- 感想投稿日 : 2014年9月15日
- 読了日 : 2014年9月15日
- 本棚登録日 : 2014年9月15日
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