格差と序列の日本史 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2016年5月13日発売)
3.50
  • (5)
  • (8)
  • (7)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 146
感想 : 19
4

この本は権力者=官僚組織の変遷を描く。
学校で習う日本史とは、結局政治制度史だという山本さんの言葉通り、日本史の授業の復習をした感覚になる。
(学校で習う歴史は、政治制度史と経済史だという話も聞いたことあったなあ。)
細かい事項を覚えようとせず、流れを掴め、という言葉もあったけれど、やはりそれぞれの制度がどういうものであったかに関心があるし、それぞれをくべつする「名前」を覚えることにも注意が向いてしまう。

実質的には武士が統治していたけれども、律令制の官職名、位階はずっと後まで残っていくという。
たしかに、筆者が言う格差がこれまでになくフラットになった太平洋戦争後にも、「大蔵省」「文部省」は残っていたわけだし…。

それにしても、二年ほど前のあの格差論争はどうなってしまったのだろう?
ピケティも、あれほど騒がれたのに、その後ぴったりとマスコミでとりあげられなくなったし。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年7月11日
読了日 : 2017年7月11日
本棚登録日 : 2017年7月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする