星籠の海 下

著者 :
  • 講談社 (2013年10月4日発売)
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本棚登録 : 517
感想 : 86
3

御手洗シリーズ国内最終章。ひいきの選手が戦力外通告を受けて引退していくような、そんな無念さを感じる。以前から予感はあったものの、こうあからさまに見せられるとやっぱりショックだわ。評価は大甘の星みっつ。このふたりにはお世話になったので感謝の意を込めて。

上下巻だが、ボリュームを気にすることなく読める。というより会話がほとんどで、会話によって展開するので、中身は薄く味気ない。どこまでもフリーダムで、ほぼ書きっ放し。一方的にストーリーを進めて、稚拙でベタな展開を平気でぶち込んでくるのはボケの始まりじゃないかとさえ思ってしまう。

トリックなし、伏線なし。無駄な呪いに意味不明のストーカー、恋愛があって友情があって、結局はドタバタ喜劇。御手洗は相変わらずキレ者で冷静だが、石岡くんは完全に空気。書けば書くほど愚痴になるのでもういいわ。『写楽』や『アルカトラズ』のような良作も書けるのに、御手洗シリーズでの傑作はもう無理なんだろな。お疲れさまでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: お気に入り作家
感想投稿日 : 2013年11月10日
読了日 : 2013年11月10日
本棚登録日 : 2013年11月10日

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