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レビュー by geneplusさん
島崎藤村の長編。
被差別部落出身である事を隠しながら教師として生きる主人公が、あえて被差別部落出身であることを隠さず、小説家として活躍する男との出会いを通じ、父の遺言でもある「被差別部落出身者であることは死んでも他人に言うな」という戒めを守る自分の姿勢に葛藤し、遂にはその約束を破ってしまう。
表題を念頭に置いている時点で、最終的な結末は見えている。しかし、そこに至るまでの葛藤は凄まじく、出身地で差別されることのほとんどない現代に生きる人々にとって、主人公の悩みは理解できるものではないのかもしれない。そうだとしても、なかなか考えさせられる小説であった。
レビュー登録日 : 2012年02月10日
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