新装版 ホワイト・ジャズ (文春文庫) (文春文庫 エ 4-15)

  • 文藝春秋 (2014年6月10日発売)
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本棚登録 : 126
感想 : 9
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「LAコンフィデンシャル」を読んだ後、この作品にとりかかりました。「LA」にも出てた登場人物が「ホワイト・ジャズ」にも出ています。とくに「LA」で主役の一人だったエクスリーは重要な役で登場します。
語り手でもある主人公、デイブは刑事でもあり、弁護士の資格も持っており、家を貸したりギャングの殺し屋やったりと複雑な人物。しかも妹との際どい関係も物語のファクターになっています。
デイブはヤクの売人の家が荒らされた事件に関わり、そこから「LA」にも出てきていたダドリー・スミスとエクスリーの間にある確執に、デイブも巻き込まれます。
エクスリーは「LA」で誓った「完全な正義」を実行するためにデイブを利用するのですが。
「LA」に引き続き、登場人物の多さで名前を覚えるのは大変でした。メモ取りました。
前作以上に「血の因縁」が事件に関わり、人間の運命が物語をドラマチックにしていますが、独特の乾いた文体が特徴的で不思議なリズムがあります。
LA4部作の最後だけあって、それぞれの末路が語られますが、そこを読むとやっぱり1部の「ブラック・ダリア」から読めばよかったな…と後悔してしまいました。
全部読むと、また感慨ひとしおだと思います。メモとっておいた方がいいでしょうけど…(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2014年読んだ本
感想投稿日 : 2014年11月28日
読了日 : 2014年11月28日
本棚登録日 : 2014年11月28日

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