1965年の作品。
1963年の鶴田浩二の『人生劇場 飛車角』が任侠路線の走りとすると初期の頃の一本ということになる。この年に『網走番外地』が始まってる。
耐えに耐えるが最後に堪忍袋の緒が切れ殴り込みというパターンはもう完成している。歌もちゃんと入る。鶴田浩二の歌は甘すぎてあわないけど・・・。
ただまだ耐えるプロセスがシンプルだったり、警察が張っているので貨物列車に乗り込み窓から飛び込むというアクションチックなところやおっかけシーンが長かったりする。
まだ殺陣などは完成されていないようだ。
藤純子との逢引のシーンがひたすら美しい。これは鶴田浩二ならではの絵ですね。藤純子がぽっちゃりしてるのが初々しい。
加藤泰監督ということでひたすらローアングルなのがおかしい。乱闘シーンも足しか写ってなかったりする。それが独特の視点、美学を表現しているが後年のほうが完成されている。
任侠映画初期ということで完成度はイマイチなんだけど、色々な思いを込められて楽しめる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2012年3月30日
- 読了日 : 2012年3月30日
- 本棚登録日 : 2012年3月30日
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