普通だと見ない映画なのだがYAHOO映画で4.18と高得点で見る。もしかして傑作に化けてるのかと思ったら、やはりチープな作りでした。
「決して諦めない」か「冷静な判断」かというお決まりの対立を相変わらずやっている。
今回は、パニックシーンに力が入れられていて、大掛かりの仕掛けはどこか全体が見えないが撮るほうはタイヘンで努力賞というところ。
しかし、1時間しか時間がないと言ってるのに、恋人にコクったけど断られたなんて話をのんびりしていて、緊張感がない。やっちゃるぜぇみたいな精神論ばかりで、緊迫感が伝わらない。重大な意思決定が会議も開かれず、やりとりの中で軽薄に決定していく。3キロに渡りライトを1時間でつけていくというのはあまりに非現実的ではなかろうか。水面が暗くて確認できない時間帯というけど、そんなに暗くないじゃん。300人以上の救出シーンだけでキチンと撮れば見ごたえがありそうだが、そのあたりは曖昧で迫力がない。問題の別れた恋人と二人が事故現場で出会うというありえない話に中心が移っていく。このあたりの現実感の乏しさが日本映画の特徴だ。恋人が離れるはイヤだと泣き叫ぶので、それに隊員1名が割かれて、彼の救出は遅れるばかり。手術室で「死んじゃいやだ」と家族が叫んで、手術を邪魔してるようなもの。バカみたい。ダイバーの水深限界を超えて潜ってるのに、そんなものナシで隊員は生きていて、陸地にあがったら恋人にプロポーズしてる。やはりバカみたい。途中、神崎の奥さんが、こんな世の中で二人目を産むのが怖いというネガティプ発言のシーンがあって、あー、これが事件後にかわるのだろうなと思ったら、やはり最後のシーンの伏線でした。なんとわかりやすい。シナリオづくりの小学生の部で使うといいと思った。
- 感想投稿日 : 2013年5月26日
- 読了日 : 2013年5月26日
- 本棚登録日 : 2013年5月26日
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