いやーぶったまげました・・・フォガットの名曲がテーマソングになってるんだもの・・・これ'93年の作品で、今まで観たことなかったんですが、僕がフォガットのアルバムを買ったのが'94~5年ぐらい。リンクレイター監督の使う音楽とは趣味が合います。
原題『Dazed and Confused』、ツェッペリンの超有名曲(邦題『幻惑されて』)ですがこの映画では流れません。だからほんとはこの曲を使いたかったんじゃないのかなあ。しかし使えずに、のちの『スクール・オブ・ロック』でやっとツェッペリンを使えた、と・・・。
野球のシーンがありますが、のちの『がんばれベアーズ』なのか?あれは・・・。
お話は、『アメリカン・グラフィティ』『アニマル・ハウス』『初体験/リッジモント・ハイ』の系譜。わりとそのまま。各監督の若い頃の個人的体験や聴いてきたものの趣味だと思うんですが、各年代によって音楽が違う点がとても面白い。
『初体験/リッジモント・ハイ』のキャメロン・クロウとリンクレイターって3歳しか違わないんです。キャメロン・クロウは16歳で記者になって(『あの頃ペニー・レインと 』)、『初体験/リッジモント・ハイ』の時はまだ25歳。対して、リンクレイターはこの時すでに33歳。
因みに、『初体験/リッジモント・ハイ』ではツェッペリンが使われてます。
アメリカの映画監督で、最も「オルタネイティヴ」を感じるのがリンクレイター。ロックのオルタネイティヴってのは音のジャンルじゃなくて、カレッジチャート=若者に人気だったっていうことなんですが・・・音として有名なのはグランジ。
グランジって何かというと、パンク・ハードコアを通過後にハードロックに回帰した音楽。パンクとハードロックの合体。
この映画の時代設定は'76年で、リンクレイター監督が16歳当時のお話。使われる楽曲も当然'70年代ハードロック。公開年は'93年のオルタネイティヴ全盛期ですので、この映画もリンクレイターらしい、オルタネイティヴな感じがバリバリ。使用楽曲だけでもすごく楽しめます。
この3年後の'96年に、今度は当時のオルタネイティヴなバンドの曲をサントラにした『サバービア』が公開されます。のちに『スクール・オブ・ロック』ではジム・オルークをアドバイザーとして作りますが、全部繋がってます。
青春群像なんだけど、『ビフォア・サンライズ』等と同じく後半は会話劇になってく。『フラニーとゾーイー』みたいなところもあって面白かったです。特にギーク3人組がいい。
- 感想投稿日 : 2014年3月8日
- 本棚登録日 : 2014年3月8日
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