ディクテーター 身元不明でニューヨーク ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
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かの超名作『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』は
ほんとすごい映画で、大好きだったんだけど
同じ監督とサシャ・バロン・コーエンが作った『ブルーノ』があんまり笑えなくて・・・
あれもちょっとバタバタして時間ない時に観ちゃったんでアレですが・・・
もう一回観なおそうかな・・・
(因みに『ボラット』の日本版パッケージのデザインは、
フランク・ザッパのオマージュだと思います。
『フリーク・アウト!』+『ランピー・グレイヴィ』かな。
あれは個人的に「いい仕事してる人いるなあ!w」って感じでした)
今回はいつものドキュメンタリー(というかドッキリ)形式じゃなかったので
面白いか不安だったんですけど、ちゃんと面白い映画でした!!!
感動作です!!泣ける!
サシャ・バロン・コーエンさんは『ボラット』以降、
他の有名作品にガンガン出てますよね。
ティム・バートンの『スウィーニートッド』や
スコセッシの『ヒューゴの不思議な発明』や
最近だと『レ・ミゼラブル』。
さすがにお騒がせしすぎで有名になったから騙されんやろ~!
と、思ってたら今回は今までと作風は同じで、普通に俳優で撮った映画でした。
タイトルを見たらわかるとおり、
『ディクテーター』=『The Dictator』=『独裁者』です。
『独裁者』と言えば、かの有名なチャップリンの映画。
なのでこの映画は、あの『独裁者』の72年後に作られた
正統なる続編、『独裁者2』ぐらいに思っていいと思うんですよ。
アップトゥデイトされた現代版『独裁者』。
そのぐらい素晴らしい、骨太なコメディ映画。
この『独裁者』については、以前コーエン兄弟の
『バートン・フィンク』のとこでちらっと書きました。
http://booklog.jp/users/gmint/archives/1/B000BIX8AK
で、コーエン兄弟とサシャ・バロン・コーエン、ってことですね。
どちらもコーエン姓のユダヤ人です。
この監督のラリー・チャールズもユダヤ人。
劇中で、「クロックスを履いてる奴らなんて・・・」という揶揄したセリフがありますが、
ラリー・チャールズ監督はクロックスばっか履いてる気がします(笑)。
『独裁者』の時はアメリカのモンロー主義ってのがまずあって。
それと親ナチが多かったっていう。
だから『独裁者』の評価ってのは当時全然されてなかったと。
わりと最近の映画でも色々出てくるんですが、
『ブルース・ブラザーズ』とか『アメリカン・ヒストリーX』とか
『アメリカン・ビューティ』とかですね、
「アメリカも中身はナチと一緒じゃん!!」みたいな。
そういう風に思うところがあるんで、この映画は痛快です。
チャップリンも元々イギリス人だったけど、赤狩りでアメリカから追放される。
サシャ・バロン・コーエンもイギリス人。だから、アメリカを外から見てる。
『独裁者』と違うのは、批判・揶揄の対象が外(ナチ)ではなくて
「お前らだぞ!!」ってとこなんですよ。
何年か前にテレビでもやってましたが、
独裁が必ずしも悪だということではないんですよ。
悪になる危険性が高いんだけど、
それは民主主義でも全く同じなんだということですね。
最後の演説はホント泣ける。
サシャ・バロン・コーエンは体張ってるなあ・・・って。
そして、
『サタデーナイトライヴ』でスコセッシを人質に取ったってので爆笑w
- 感想投稿日 : 2013年10月27日
- 本棚登録日 : 2013年10月26日
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