反撥 [DVD]

監督 : ロマン・ポランスキー 
出演 : カトリーヌ・ドヌーヴ  イアン・ヘンドリー  イヴォンヌ・フルノー 
  • 角川書店
3.90
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感想 : 13
5

この間、デヴィッド・リンチの『イレイザーヘッド』をようやく観れたので、
さらにその原点と言われている『反撥』を。
たしかに男女逆転でだいたい似てるんですが、
町山解説で言われていた床の模様、あれはないよ!ってw
楽しみにしてたのにー!
リンチの床(カーペット?)の模様と言えばジグザグのあれ、なんですけど
こっちは市松模様で、ジグザグは木の床でちょっとだけ・・・
でもソファとか雰囲気はやっぱりけっこう近かったです。
(注:後で確認したらジグザグの方じゃなくて
市松模様は『イレイザーヘッド』にも出てました!勘違いしてた)

デヴィッド・リンチの・・・とか思って観てたんだけど
デヴィッド・クローネンバーグの・・・も、あるかも。
あんまり怖くはなかったんですけど、
手がちゃんと揉んでるところがちょっと面白くて・・・

ポランスキーはほんと色んなジャンルの作品を撮ってて
いったいこの人は何なんだろうな、と思わされますね。
以前書いたんだけど、閉所とか部屋の中だけの話がけっこう多い。
『水の中のナイフ』でもボートがそうでした。

この映画の閉所、アパートってのは心の殻でもあるんだけども
処女膜っていうか・・・『まどか☆マギカ』の劇場版も似たような感じでしたけど。
潔癖、男性恐怖、加齢や大人になることへの恐怖と嫌悪や
処女性の話なので性的なことなんですよね。
全部がそれで、尼僧とか爪噛んだりとか砂糖をいっぱい入れたりとか。
ピサの斜塔まで性的な象徴に思えてくる・・・。
現実と幻覚が入り混じる話ってのはすごく多いけども、
'65年にこれ、ってのはめちゃくちゃ早かったんじゃないですかねー。

『水の中のナイフ』も心理サスペンスだったんですけど、
同じくこれも主人公のセリフがかなり少ない映画でした。
『黄金狂時代』の話が出てきたりとか、そんなとこもよかったです。
色々調べると『太陽がいっぱい』にも似てる気がします。
やっぱり影響受けてたのかも。
それと、ラストカットの写真の意味。

いいなと思ったのは、これ'65年のイギリス(ロンドン?)なので
いわゆるスウィンギン・ロンドン臭があんまりしないところ。
ポランスキーもポーランド人だし、
カトリーヌ・ドヌーヴもお姉ちゃんもフランス人。
(設定はベルギー出身なのかな?)
外国人だからなのかも。あと白黒なのもいい。
あまりにロンドン臭くなっちゃうと、最近胸焼けがするので
そういうところもよかったです。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス・クライム
感想投稿日 : 2013年12月10日
本棚登録日 : 2013年12月10日

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